2005年4月14日(木)21:40
パリ(AP)
EU憲法批准を問う国民投票を6週間後に控えて、フランスのジャック・シラク大統領はあらためて憲法条約への支持を訴えた。大統領は国民に対し、5月29日の国民投票では憲法に賛成票を投じるよう呼びかけた。有権者はそれにより「明日の世界で発言権を持つ」欧州の形成に寄与することができる。憲法の否決は欧州の成長と建設にブレーキをかけることになる、と大統領は木曜日の晩、80人の若者との討論会で述べた。討論会はテレビ中継された。
シラク大統領の討論会出席は、フランスでEU憲法反対が増えているという最近の世論調査を受けたものである。調査によれば憲法反対は過半数を僅かに超える。大統領はこれに対し、国際的に孤立する恐れがあると警鐘を鳴らした。5ヶ月前にEU各国首脳が合意した*)EU憲法は、加盟全25ヶ国が批准しなければ発効に至らない。
(ワルシャワ)
これより前、ポーランドの国会議長はフランスのEU憲法否決の可能性に懸念を表明した。フランス国民の憲法否決は欧州統合の後退につながる、とヴロジミエシュ・チモシェヴィッチ議長は木曜日ワルシャワで述べた。共通の外交政策のチャンスが薄れる。私はフランス政府が有権者の気持ちを変えられるものと思う、とPAP通信は議長の発言を報じている。
原題:Chirac wirbt fuer EU-Verfassung
*)訳注:「5ヶ月前の合意」とは昨年10月29日のEU憲法調印を指す。