2005年4月16日(土)18:48
パリ/ルクセンブルク(AP)
フランスのジャック・シラク大統領は自らテレビでEU憲法支持を訴えたものの、国民の多数を説得することはできなかった模様である。大統領はテレビ討論で5月末の国民投票で憲法を批准するよう呼びかけたが、世論調査によればその後、フランス国民の56パーセントが憲法反対の意向を示しており、反対は以前の調査に比べて1パーセント増えている。最新の世論調査はCSAとIfop により金曜日に行われ、土曜日に発表された。
回答者の59パーセントはEUが憲法を持つことに基本的に賛成しているものの、現在のEU憲法案には過半数が納得していない、と『パリジャン』紙Le Parisien はCSA世論調査の結果を伝えている。
しかし、EU議長を務めるルクセンブルクのジャン・アッセルボルン外相は土曜日、フランス国民がEU憲法を承認するとの確信を表明した。フランス人が5月29日の国民投票でEUに「ノン」と言うことは私には考えられない、と外相はルクセンブルクで開かれた二日間のEU外相会議の閉会に当たって述べた。公式的にはこの問題は外相会議のテーマとならなかったが、「もちろん全員の念頭にあった」。
アッセルボルン外相は「世界はEUを待ってくれない」と述べた。また欧州委員会のベニータ・フェレロヴァルトナー外交担当委員もEU憲法への賛成を求めた。「EUが世界で発言権を持つことを望むなら、憲法に『賛成』と言わねばならない。」しかしスロヴェニアのディミトリ・ルペル外相は、「私はたいへん懸念している」。もしフランス国民が憲法を否決すれば「政治的な災厄となろう」、と語った。EU憲法の発効には加盟全25ヶ国の批准が必要となる。
原題:Franzosen trotz Werben Chiracs weiter gegen EU-Verfassung