2009年8月26日(水)16:16
AFP
EU改革リスボン条約に関するドイツ憲法裁判所の判断から2ヶ月、条約への新たな付帯法案は連邦議会の第一読会を通過した。ベルリンで開かれた特別議会では、左派党を除くすべての議員団は、連邦議会と連邦参議院に対しEUレベルの共同決定権の拡大を認める法案に満足の意向を表明した。
この法律によりEU改革リスボン条約実現の前提条件が整う。これは「重要な意味」を持つ、と社会民主党(SPD)議員団のトーマス・オッパーマン議院総務は語った。同様にキリスト教民主同盟(CDU)のノルベルト・レットゲン議院総務も、法案の検討と策定にあたりキリスト教民主同盟・社会同盟とSPD、ならびに野党緑の党と自由民主党(FDP)との協力の成果を讃えた。
オッパーマン議院総務は、これで連邦議会と連邦参議院ははるかに大きな共同決定権を手にすると強調した。もしEUの特定の分野において多数決決定の導入により、ドイツがたとえばEUで拒否権を失うような場合でも、今後は連邦議会と連邦参議院の承認なしには認められなくなる、と議員総務は述べた。「議会はEUの条約法の変更についてすべてのケースについて明確に承認を与える必要がある。あとから追認するのでは不十分なのだ。」
しかし一方でドイツ政府はEUにおいて完全な交渉権を保持する、とオッパーマン議院総務は述べた。私は「命令的委任によりブリュッセルの交渉テーブルでドイツ政府を束縛しようとするバイエルン州の試みを拒絶できたことを、嬉しく思う」と議員総務はキリスト教社会同盟(CSU)の当初の要求を踏まえて語った。レットゲン議院総務は欧州連合と国民国家の相互の依存関係を指摘し、EUの問題に関する一層の議論を求めた。「私たちはEUを国内政治の一部と理解し、部分的に国レベルの議論を行う必要がある。」
これに対し左派党は、新しい付帯法案でも議会や市民のEU政策への関与が不十分であると批判した。「エリートのEUはとても将来の基盤とはならない」とグレゴール・ギジ党首は述べた。FDPはイェルク・ファン・エッセン院内総務が、欧州司法裁判所とドイツ連邦憲法裁判所との間の権限分割を明確にするよう強く求めた。緑の党はラインダー・シュテーンブロックが議員として連邦議会で最後の発言を行い、付帯法案を支持した。
ドイツは10月のアイルランド国民投票の前にもリスボン条約の批准を図れるよう、9月の連邦議会選挙の前に新たな付帯法案の可決を目指している。
原題:Parteien zufrieden mit neuem EU-Begleitgesetz