2005年12月16日(金)15:33

ドイツとフランスはイギリスの拠出金割引の削減を主張

ブリュッセル(AFP)

2007年から2013年のEU中期予算をめぐる論争で、ドイツ、フランス、スペインは共同提案を行った。これは異論のあるイギリスの拠出金割引をさらに縮小し、2014年以降にEU予算の見直しを行うという内容である、とスペインのアルベルト・ナヴァロ政務次官はブリュッセルで語った。イタリア、ルクセンブルク、オーストリアもこの提案を支持した。ドイツのアンゲラ・メルケル首相は中期予算をめぐる論争で仲介者の役割を務めている。

ドイツ・フランス・スペインの提案はとりわけEU拡大のコストを公平に負担することを目指すものである、とナヴァロ政務次官は語った。多くのEU加盟国は、イギリスが拠出金の割引を受けているため、EUの拡大コストを僅かしか負担していないと批判している。イギリス政府はこれまで2007年から2013年までの7年間で総額80億ユーロの拠出金割引削減を申し出ているが、割引制度自体は維持する意向である。

将来の財政見直しの問題でもドイツ・フランス・スペインの提案はイギリス政府に歩み寄る内容ではない。イギリスは2008年以降の支出見直しを求めており、少なくともこのような改革、とりわけ農業政策に関する改革を2013年の次期予算期間の満了までに実行する可能性を認めるよう主張している。

ドイツ政府筋によれば、前夜の専門家による下準備の後、今日の午前中一杯数多くの首脳レベルの二国間協議が行われ、メルケル首相もこれに加わったという。協議は「一歩一歩小刻みに前進」しており、他の分野でも交渉の道が開ける可能性があるという。

今後の首脳会談でも決定的な重要性を持つとされるイギリスのトニー・ブレア首相とフランスのジャック・シラク大統領の交渉には、双方の希望でメルケル首相も呼ばれたという。メルケル首相はルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル首相ならびにオーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相、スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテーロ首相とも協議し、こうした首脳会議の枠外での協議で「交渉の余地」を確保しようと試みているとドイツの代表筋は伝えている。

原題:Berlin und Paris wollen EU-Britenrabatt kuerzen




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