2006年12月12日(火)17:03
ベルリン(AP)
ドイツのアンゲラ・メルケル首相はEU憲法条約の本質的部分に変更を加えず成立を目指す意向である。火曜日ドイツ政府筋が伝えたところによれば、メルケル首相には「EU憲法ライト」は考えられないという。停滞している憲法批准プロセスの復活は、来年1月1日から始まる6ヶ月間のドイツEU議長任期中の重要課題の一つである。
木曜日のEU首脳会議では、今月でEU議長国任期を終えるフィンランドのマッティ・ヴァンハネン首相が、自らが探った今後の憲法批准手続きに関する各国政府の意向を加盟国首脳に口頭で伝える予定である。メルケル首相が詳しい報告書を受け取るのは、12月19日のヘルシンキ訪問の際となる。フランスとオランダはEU憲法批准を国民投票で否決している。批准プロセスは来年5月のフランス大統領選挙まで凍結されるものと推測される。メルケル首相は2009年の欧州議会選挙までの解決を目指している。
「私たちはあくまで憲法条約成立を目指す」。今後求められるのは「このプロジェクトを推進しようとする全加盟国の政治的意思である」。メルケル首相はEU議長任期中にこの政治的意思の活性化を図る、とドイツ政府筋は伝えた。他の重要課題は経済・競争問題ならびに環境保護とエネルギーであるという。
政府筋によれば、木曜日と金曜日に開かれるEU首脳会議では、トルコのEU加盟交渉を制限するとしたEU外相理事会の合意はもはや蒸し返されることはないという。EU首脳会議は35分野のうち8分野の加盟交渉停止を確認するのみと予測されるという。政府筋はメルケル首相が合意を評価していると強調し、欧州委員会の加盟進捗状況年次報告書に基づき、トルコの加盟交渉の進展状況が検討されると伝えた。
原題:Merkel gegen ≪EU-Verfassung light≫