2008年12月11日(木)19:48

リスボン条約救済に向け再度のアイルランド国民投票

AFP

欧州連合はアイルランドの再度の国民投票により、EU改革リスボン条約を救済する意向である。外交筋によればブリュッセルEU首脳会議は妥協案の大筋で合意したという。これは2009年にアイルランドがリスボン条約批准の国民投票を行う見返りに、他の加盟国同様これまでどおり1名の欧州委員ポストを保証するというものである。本来、リスボン条約では欧州委員会の大幅なスリム化が定められている。ドイツやルクセンブルクのような批判的な国々も、この譲歩案を受け容れる意向であると外交筋は伝えている。

外交筋によれば、加盟国は議長国フランスのリスボン条約に関する妥協案について基本線で合意したという。それによれば、アイルランドは2009年秋までに再度の国民投票を実施し、翌年の条約発効を図る。見返りとして、アイルランドおよび他のすべての加盟国には1名の欧州委員ポストが認められる。しかし最終的な文言は最後のまとめを待たねばならないという。

欧州議会のハンスゲルト・ペッテリング議長は妥協案を是認できると評した。「最優先課題」がリスボン条約であれば、欧州委員会縮小の問題は後退する、とキリスト教民主同盟(CDU)所属のペッテリング議長は述べた。条約問題の専門家である欧州議会のヨー・ライネン議員(社会民主党SPD)は、「恐喝」であるとアイルランドを非難した。遅くとも旧ユーゴの7ヶ国がEUに加盟し、欧州委員会が34名の委員に膨れ上がった時点で、「ブーメラン」のようにつけが回って来るだろう、とライネン議員は警告した。

原題:Zweites irisches Referendum soll EU-Vertrag retten




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