2002年2月8日(金)20:37

EUは拡大のタイムスケジュールを堅持

各国外相は欧州委員会提案を基本線で歓迎

カセレス(スペイン)(AP)

農業政策でなお問題を残しながらも、EUは拡大のタイムスケジュールを堅持することになった。「我々は加盟交渉を今年の末までに完了させると固く決意した」とスペインのホセプ・ピケ外相は金曜日、カセレスにおけるEU各国外相との非公式会談の席で述べた。拡大担当のギュンター・フェアホイゲン外相は「拡大にとって大きな成果の得られた日」と評価し、10ヶ国の新規加盟の予算に関する欧州委員会の提案は広範な支持を得た、と述べた。

しかしドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は、「ドイツが過重な財政負担を課せられる」のはどんな利益にもならないと主張した。フィッシャー外相も欧州委員会の提案は歓迎できると述べた。「しかし個々の数字については詳細に検討する必要がある」。欧州委員会の提案によれば、2004年から2006年の拡大に400億ユーロの支出が予定されている。これは当初の計画より約20億ユーロ少ない。しかし伝えられるところによれば、とりわけドイツとフランスが支出の減額を求めている。

ピケ外相とフィッシャー外相は、EU農業政策の改革は新規加盟国受け入れの前提となるものではないと強調した。「我々が拡大を将来の改革から切り離さねばならないことが明らかになった」とピケ外相は述べた。欧州委員会は加盟候補国の農家を段階的に現行の直接補助金制度に組み入れていく意向である。しかしEUは2006年以降については、こうした費用のかさむ制度を維持するのか否か、決定を必要とする。

それゆえ、ピケ外相の発言によれば、オランダ政府は加盟候補国の農家に直接補助金の支給を認めないよう要求したという。伝え聞くところによれば、この方針は少なくともスウェーデンとイギリスの賛成を得たようである。もし、農家への直接補助金支給という現行制度を25ヶ国に拡大後のEUに適用すれば、EU予算はこれによって破綻してしまう。

EUは最も加盟交渉の進んでいる国々との協議を今年の末までに完了させる意向である。しかし、農業政策および地域政策という議論のある項目については、これまで交渉が開始されていなかった。タイムスケジュールでは、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、マルタおよびキプロスは、2004年にもEUに加盟する予定である。

原題:EU haelt an Zeitplan fuer Erweiterung fest
Aussenminister begruessen Kommissionsvorschlaege im Grundsatz