2002年2月27日(水)17:34
ブリュッセル/ パリ(AP)
EU改革会議の最初の会合を翌日に控えて、欧州統合の指導的政治家は、改革会議の作業をEUの将来の道しるべになるものと強調した。
「改革会議はこれまでで最も野心的な欧州連合改革プロジェクトに着手する」とドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は水曜日、ベルリンで語った。フランスのジャック・シラク大統領は会議の「歴史的な意義」を評価し、「欧州人の期待は大きい」とパリで述べた。
加盟国、EUの諸機構、各国議会、ならびに13の加盟候補国から選出された105名の代表は、(明日)木曜日にブリュッセルで初の会合を開く。10ヶ国の新規加盟国を受け入れた後もEUが行動能力を維持できるよう、2003年の半ばまでに次の改革案をとりまとめる予定である。会議の提案は引き続き加盟国の政府によって検討される。改革案はその後、各国首脳により2004年までに決定されると予想されている。
フィッシャー外相は、改革会議は「欧州の民主主義の確立および欧州市民のための憲法制定に至る決定的なステップとなる」と述べた。欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長はブリュッセルで、会議は「欧州の将来にとって抜きん出た意義を持つ」。私は「各国政府がこの作業の結果を無視できるとは思わない」。新たな条約は「外交官と官僚の交渉の結果であってはならず、外の市民が優先されるのである」と語った。
これまでEU改革はもっぱら加盟国がいわゆる政府協議を行って準備してきた。しかし先の協議は2000年12月のニースEU首脳会議の失敗を招いた。これに対する反省から改革会議のアイディアが生まれた。
改革会議のドイツ代表も成功の見込みを確信している旨を表明した。「最終的にわれわれが説得力のある文書を圧倒的多数の賛成の下に提案すれば、各国首脳もこれに同意するであろう」。代表委員の任務は「われわれがともに新たな欧州に向けて足場を築く、回廊の扉を開くことである」とドイツ政府の改革会議代表、ペーター・グロッツはブリュッセルで述べた。
改革会議は目前に控えたドイツとフランスの選挙に配慮することはできない。直ちに実質的な作業に入らねばならないのである、とグロッツ代表は主張した。社会民主党(SPD)所属のグロッツは、「現在はそう見えずとも」ゲルハルト・シュレーダー首相は強力な欧州委員会を支持している、と強調した。
連邦参議院を代表して改革会議に参加するバーデン・ヴュルテンベルク州のエルヴィーン・トイフェル州首相は、ブリュッセルにおいて、加盟国とEU間の新たな権限分割を主張した。EUは文化・健康政策には介入せず、また農業政策からも退くべきである。一方でEUは外交・安全保障政策の分野では今以上の権限を獲得する必要がある、と同代表は語った。「われわれは行動力のある欧州連合を求めるが、超大国は目指さない。」
ドイツ議会の第二の代表として改革議会に加わるのは、SPD所属のユルゲン・マイヤー連邦議会議員である。『ドイチュラントラジオ』においてマイヤー代表は、閣僚理事会を例に挙げながら、EUの一層の透明性を要求した。
原題:Bedeutung des EU-Konvents hervorgehoben
Fischer spricht von "erhgeizigstem Reformprojekt" - Chirac: "Europaeer erwarten viel"