2004年2月28日(土)09:45

フィッシャー外相は欧州統合構想を変更:中核ヨーロッパを否定

ベルリン(ドイツ通信社)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は、欧州の将来に関する自らの構想を根本的に変更した。外相は『ベルリーナー・ツァイトゥング』Berliner Zeitung 紙(土曜版)との対談で、ドイツ、フランスの他にわずかなEU加盟国しか含まない中核ヨーロッパという目標に決別を告げた。

「小さなEUという構想はもはや機能しない」。欧州は統合された国々から構成される大きな共同体でなくてはならない。それ以外の形態では、グローバル化と2001年9月11日以来のテロの危険に対処することができないのだ。中核ヨーロッパではこれは不可能である。「この構想ではヨーロッパ大陸は戦略的広がりを満たすことができない」、と緑の党所属のフィッシャー外相は語った。

フィッシャー外相は2000年ベルリンのフンボルト大学で、一種の機関車として他の国々を牽引する中核国家から成る欧州連邦の構想を発表し、注目を集めた。外相はこの演説により、ヨーロッパ中にEUの将来をめぐる論議を巻き起こした。「私はフンボルト演説を今日ならば部分的に修正することだろう」と外相は述べた。「欧州が一層の統合と一層強力な機構を必要とするという確信は以前よりも深まっているが、小欧州構想にはもはや与しない」。

冷戦の終結以来、欧州は戦略的広がりを獲得した、とフィッシャー外相は述べた。世界の紛争を解決できるのは、「大陸的規模で」行動できる場合に限られる。「ロシア、中国、インド、およびもちろんアメリカ合衆国は必要な規模を満たしている。私たちヨーロッパ人は、自らの影響力を行使すべく緊密に合体できるか否かが問われている。この観点でトルコEU加盟論議も考える必要がある」、と外相は主張した。

原題:Fischer aendert Europa-Konzeption: Nein zu Kern-EU




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