2005年2月12日(土)01:42

スペイン首相とフランス大統領はEU憲法への支持を求める

バルセロナ(AP)

スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテーロ首相とフランスのジャック・シラク大統領は、金曜日の晩、サパテーロ首相率いる社会党の主催したバルセロナでの集会で、EU憲法の承認を求めた。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相とイタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相はインフルエンザのため急遽出席をとりやめたが、およそ2000人の参加者に向けメッセージを寄せた。

サパテーロ首相は、EU憲法は欧州大陸に「戦争と独裁のない」未来を開くものだと述べた。シラク大統領は、加盟25ヶ国が承認したEU憲法草案の防衛・安全保障規定を賞賛した。しかし一方で、社会的問題に関してさらに踏み込んだ内容にすべきであったとの認識も示した。だが満足できる妥協案にすべての加盟国が同意したことが重要なのだ、とシラク大統領は語った。シュレーダー首相は、スペインはEU憲法承認によって全加盟国に有益な刺激を与えることになろうとのメッセージを寄せた。ベルルスコーニ首相は、EU憲法は世界政治の中でEUが一層重要な役割を担うための道具となるものだと述べた。

スペインは2月20日にEUで初の国民投票を実施し、EU憲法の承認を行う。3500万有権者の投票結果は拘束力はないが、議会での批准手続きの行方を左右すると見られている。フランス、イギリス、デンマークなど、少なくとも他の9ヶ国でも同様の国民投票が実施される予定である。

EU加盟全25ヶ国中、すでにリトアニア、スロヴェニア、ハンガリーがEU憲法を承認している。1ヶ国でも批准されなかった場合、どのような事態になるかは明確でない。憲法の附則には、このような場合はEU各国首脳がこの問題を協議せねばならないとしか規定されていない。

原題:Zapatero und Chirac werben fuer EU-Verfassung




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