2005年2月16日(水)09:08

フランスはEU憲法国民投票でドイツの支援を要請

ハンブルク(AFP)

フランスはEU憲法の国民投票でドイツに支援を要請した。フランス国民の「賛成」の可能性を高めるために、ドイツ連邦議会はEUの基本法となるEU憲法を、フランスの国民投票の直前にあたる6月初旬に承認する意向である、と『フィナンシャル・タイムズ・ドイチュラント』紙は伝えた。両国議会のヴォルフガング・ティーアゼ議長(ドイツ社会民主党)とジャンルイ・ドブル議長は、これについて2月初旬にパリで合意した、と同紙は報じている。

同紙は、「独仏両議会はこれによりフランス国民の投票行動に良い心理的影響が及ぶものと期待している」との両国の議長会合に関する外務省のコメントを紹介している。フランス政府および国民議会のEU支持派も、ドイツ連邦議会によるEU憲法承認がフランス国民の過半数の賛成獲得を手助けしてくれるものと期待しているという。

社会民主党のミヒャエル・ロート欧州議会議員も、ドイツ連邦議会はフランスに配慮して6月初旬の第2読会、第3読会でEU憲法を批准することになろうと認めた。「私たちはこれにより、できるだけ向こうの国民投票に近い時期に批准してほしいというフランスの要請に応える形になる」と『フィナンシャル・タイムズ・ドイチュラント』紙に語った。

フランスは、欧州憲法批准を国民投票で問う多くの国のひとつである。EU政治家は、フランスの「反対」が欧州憲法の終焉につながるとの見方で一致している。

原題:EU-Referendum: Frankreich sucht deutsche Hilfe

訳注:ドイツは、これまでヨーロッパでの第二次大戦の終結60周年にあたる2005年5月8日に連邦議会で批准を行う予定であった(連邦参議院での批准は6月)。(2004年12月22日のニュース「国民投票の場合ドイツはEU憲法を承認」および今年1月14日「ドイツはEU憲法の国民投票を実施せず」を参照。)




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