2005年2月20日(日)22:59
マドリード(ドイツ通信社)
スペインはEU加盟国で初のEU憲法国民投票を行い、圧倒的多数で承認した。最終集計によれば憲法賛成は76,7パーセント、反対は17,3パーセント、6,0パーセントは棄権であった。
投票率は42,3パーセントと比較的低い数字に留まったが、心配されたほどの低投票率にはならなかった。投票後、「私たちスペイン国民は欧州の歴史の一頁を記したのだ」とホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテーロ首相は語った。「国民投票の結果は他のEU諸国に対するメッセージともなる。私たちはスペインの後に続くよう呼びかける。」一方、野党保守のマリアーノ・ラホイMariano Rajoy党首は、「投票率には失望した。サパテーロ首相は、欧州一番乗りを図ろうとして実施時期を早く設定しすぎた」と批判した。
スペインはEU憲法を国民投票で批准する最初の国であった。スペインの国民投票は、同様に国民投票を予定している他の9ヶ国へのシグナルとなるものであった。ドイツなど、他のEUの大半の国は議会の議決で批准を行う。ハンガリー、リトアニア、スロヴェニアではすでに批准が済んでいる。国民投票はデンマーク、フランス、イギリス、アイルランド、ルクセンブルク、オランダ、ポーランド、ポルトガル、チェコで予定されている。
サパテーロ首相は、「今日は欧州にとって大きな一日だ。国民投票では誰も敗者はいない」と語った。与党社会労働党(PSOE)も野党保守党(PP)もそれぞれの支持者に対して、賛成票を投じるよう呼びかけていた。一方左派連合(IU)とカタロニアの左派共和党(ERC)は反対するよう呼びかけた。
非公式の報道によれば、スペイン政府は国民投票前に、40パーセント以上の投票率なら成功と評価されるべきとのスローガンを出していた。国民投票の結果は法的には拘束力を持たない。EU憲法は公式にはさらに議会の批准も必要とする。しかし議会の批准は形式的手続きと見られている。
原題:Spanier stimmen als erste fuer EU-Verfassung