2009年2月18日(水)
プラハ(ドイツ通信社dpa)
チェコの下院は甲論乙駁の末、EU改革リスボン条約の批准を承認した。これにより条約は決定的ハードルを越えたことになる。今後は上院の承認が必要となるが、これは早くとも4月になるものと見られている。
しかし欧州統合に懐疑的なヴァーツラフ・クラウス大統領は、アイルランドが2008年に批准を否決した国民投票をやり直して承認しない限り、条約に署名しない意向である。チェコは現在EU議長国を務めている。
下院では125名の議員がリスボン条約に賛成し、反対は61名であった。批准承認には下院200名のうち120名の賛成が必要とされた。上院は4月に批准の採決を行う予定であるが、採決延期の可能性もある。
欧州委員会はリスボン条約により将来的にもEUの機能保全を図りたい意向である。たとえば各国の拒否権の制限などである。条約の発効には加盟全27ヶ国の批准が必要になる。ドイツでは議会の批准が済んでいるが、憲法裁判所の判断が下りていないため、ホルスト・ケーラー大統領の署名が遅れている。
原題:Prager Parlament stimmt EU-Reformvertrag zu