2001年1月17日(水) 17:27
ストラスブール(AP)
欧州連合議長を務めるスウェーデンのイェーラン・パーソン首相は欧州議会でニース条約への支持を求めた。12月のEU首脳会議で決まったこの条約は加盟国の一層密接な協力(先行統合=訳注)を可能にするものである、とパーソン首相は水曜日、ストラスブールにおいて欧州議員を前にEU議長として初めての演説を行った。同首相はニース条約が6ヶ月以内に批准されるものと予測していると述べた。
欧州議員の間にはニース条約に対して批判の声ばかりが上がっている。懐疑的な議員は、いまだ欧州連合が合意に基づいて12の新たな加盟国を受け入れる態勢にないと考えている。欧州議会は形式上はニース条約を承認する必要がない。しかしイタリアとベルギーは、先に欧州議員が承認した場合に限り同条約を批准すると宣言している。
パーソン首相は、ニース条約により拡大の問題が整理解決されたことに加えて、特定多数決によって取り扱われる政治分野が広がった、と強調した。欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は欧州議員に対し、各国の議会にニース条約の批准を勧告するよう求めた。欧州理事会の結論は確かに到底満足の行くものとは言えないが、正しい方向への一歩であることに変わりない、とプローディ委員長は述べた。
さらにスウェーデン首相は、EU拡大、環境および雇用に加えて、ロシアとの協力がスウェーデンの議長期間の優先課題であり、EUはロシアの改革を引き続き支援する意向である、と述べた。しかしまたパーソン首相は、チェチェンの事態が懸念材料となっていることも指摘し、スウェーデンは議長国としてある程度率直な態度をもってロシア政策を進めるつもりであると付け加えた。
原題:Persson wirbt bei Parlamentariern fuer Nizza-Vertrag
EU-Ratspraesident rechnet mit Ratifizierung binnen sechs Monaten