2002年1月19日(土)05:56

シュレーダー首相とアスナール首相はEU経済改革の必要性で一致

マドリード(ロイター)

ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相とスペインのホセ・マリア・アスナール首相は、金曜日マドリードで会談し、EU内の経済改革を推進する必要があるとの認識で一致したことを明らかにした。共同記者会見でシュレーダー首相は、3月に予定されているバルセロナでのEU首脳会議で、郵便、電信およびエネルギー分野の自由化で進展が得られるとの見込みを示した。自由化の流れにストップをかけてはならないとシュレーダー首相は述べた。スペインは1月から6ヶ月間欧州連合(EU)の議長国を務める。

フランスはエネルギー市場の開放を拒否しているものの、EU内では孤立している。EU各国首脳はこのテーマについてもバルセロナの首脳会議で取り上げるものと推測される。首脳会議の主要議題は競争力を高めるためのEU内の経済改革とされている。

シュレーダー首相はEU労働市場の改革も必要であると述べたが、経済の要求する柔軟性と、被雇用者およびその家族に対する必要な保障との間でバランスを取る必要性があることも強調した。

アスナール首相は今月初めのユーロ圏12ヶ国におけるユーロ紙幣・貨幣の導入を「欧州の大きな成功」と評価し、ユーロとその安定性を改革プロセスと結びつけることが欧州の将来にとって基本的な重要性を持つと述べた。

アスナール首相とシュレーダー首相は会談でEU拡大についても話し合った。最大で10ヶ国、すなわちポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、キプロスおよびマルタは今年の末までにEUとの加盟協議を完了させ、2004年までに加盟を果たす意向である。ブルガリアとルーマニアはその後の加盟と見られている。

原題:Schroeder und Aznar einig ueber Bedarf an EU-Wirtschaftsreformen