2003年1月24日(金)19:52
ベルリン(AFP)
EU将来像会議のヴァレリー・ジスカールデスタン議長は、欧州連合共同の外務大臣職の創設を有望と見ている。ベルリンでドイツのゲルハルト・シュレーダー首相(社会民主党)との会談を終えた同議長は、この件に関しては憲法会議(=将来像会議。訳注)の中に広範な支持があると述べた。シュレーダー首相はイラク危機に言及しながら、「EUの外相一名が代表する」欧州共通外交政策の「必要性」を強調した。
欧州委員長および欧州理事会議長の将来の選出方法に関する独仏の改革案に対しては批判的な声が数多く寄せられたものの、同案が採択される可能性は低くない模様である。シュレーダー首相は、ジスカールデスタン議長がEU二代表制の独仏提案を「有望」と見ていることを嬉しく思うと述べた。ジスカールデスタン議長はこれに同意する発言を行ったが、あわせて、細部を明確にすることが必要であるとも語った。首相はまた、機構改革では欧州議会、欧州委員会、欧州理事会の間の「権力バランス」を保持することが必要であると述べ、ジスカールデスタン議長もこれに同意した。
シュレーダー首相とフランスのジャック・シラク大統領が先週発表したEU改革案は、欧州議会の選出する欧州委員長と各国首脳の選出する欧州理事会議長による二代表制を核とするものである。この提案は最近ブリュッセルで開かれた欧州将来像会議で数十人の発言者から批判された。
欧州議会による欧州委員長の選出という案はドイツ側の希望で提案に盛り込まれた。欧州理事会議長を2年半または5年任期で選出するという案はとりわけフランスの希望で採り入れられた。ジスカールデスタンは将来像会議の議長として、将来のEU憲法に関する協議を司っており、憲法案は今年中にも政府間協議で可決されることになっている。
原題:Giscard sieht gute Chance fuer EU-Aussenminister-Amt