2005年1月26日(水)19:27

イギリス政府はEU憲法の国民投票に向け準備

ロンドン(AP)

イギリス政府は広報活動を行なうことにより、EU懐疑主義者の「神話と作り話」を否定し、欧州連合の初の憲法をめぐる国民投票で過半数の支持の獲得をはかる意向である。「私たちの姿勢は明確であり、イギリスにとって何が最善の策かという論拠で臨む」とジャック・ストロー外相は水曜日に発表されたエッセイで述べた。

国民投票の期日はまだ決まっていない。しかし政府は国民投票の質問文については発表した:「連合王国は欧州連合の憲法を創設する協定を承認すべきか?」

「とうに実施の期限を過ぎた改革をイギリスが承諾するか否かの最終決定は、国民が握っている」とストロー外相は強調し、憲法はEUが一層効率的で柔軟性に富む機構になるための前提条件を整えるものだ、と述べた。

イギリスのデニス・マクシェインEU担当相はAP通信とのインタビューで、政府は厳しい戦いを強いられるだろうと述べた。「だが私はイギリス国民が最終的にはEUの指導的メンバーとして留まることに賛成票を投じてくれるものと確信している」。イギリスにとっては、孤立主義的な道を行かないことがきわめて重要なのだ、と語った。

一方EU反対論者はEUに懐疑的な一般大衆に対して、EU憲法はイギリスの独立性を奪うものだと訴えている。これに対しストロー外相は、EU憲法を拒否すればイギリスは欧州で孤立する。イランの核問題でドイツ、フランスと協調し、イニシアチブを取ったことが外交的解決につながったように、EUの枠内で緊密に協力することが世界政治におけるイギリスの影響力を強化する道である、と反論した。

「EU憲法協定でイギリスは国境外への影響力行使を放棄するわけではない。自国の通貨の廃止を強いられるわけではない。独自の外交を行い、イギリス軍部隊(の外国への派遣)を決定するという、独立の権利を放棄する必要はない」とストロー外相は説明した。憲法は「私たちの流儀の欧州」の枠組みを創設するもので、その中でイギリスは一層豊かで影響力の強い国になるのだ、と外相は主張した。

国民投票法案は議会両院の可決を必要とする。投票は来年初頭と予想される。EU加盟25ヶ国中、少なくとも9ヶ国がEU憲法の承認を国民投票にかける意向である。この中にはEUに懐疑的なデンマークやフランスも含まれる。465条から成るEU憲法を問う最初の国民投票は2月20日にスペインで実施される。

原題:Britische Regierung bereitet Referendum ueber EU-Verfassung vor




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