2007年1月25日(木)17:30

「憲法の友」の会合の顔ぶれは控え目

ブリュッセル(AP)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は喜びの表情を見せなかった。首相はスペインとルクセンブルクが「憲法の友」の会合にEU加盟国を招待したことについて、私はEU議長として全加盟国の利益に配慮しなければならないと昨年12月に語った。というのは(明日)金曜日に開かれるこの会合には、議論のあるEU憲法条文を批准した国のみが招かれたからである。その後ルクセンブルクで開かれる二回目の会合には、27の全加盟国の代表の出席が認められるはずであったが、この会合は木曜日にキャンセルされた。

全加盟国の出席する会合は「むしろ議長国の仕事」である。そのためこの提案は「いささか混乱を招いた」、とルクセンブルクのニコラ・シュミット副外相は認めた。しかしドイツ政府筋は、ルクセンブルクに対していかなる圧力も加えていないと断言した。

二回目の会合がキャンセルされた背景には、第一の会合がそれほど大きな反響を呼ばなかったことが考えられる。金曜日の会合では、閣僚級の出席者は提唱国のスペインとルクセンブルクに留まり、他の国は副大臣あるいは政務次官の出席が予定されている。議長国として中立の立場を唱えるドイツ政府はヴォルフルートハルト・ボルン駐マドリード大使をオブザーバーとして送る。

周知のとおり議長国ドイツ自身もEU憲法の再生に尽力している。そのため、当初招待された18ヶ国に新規EU加盟国のブルガリアとルーマニアを加えたマドリードの会合は、議長国ドイツにとってはあまり好都合とは言えない。フランクヴァルター・シュタインマイヤー外相は今週訪問先のブリュッセルで、私は「批准手続きを完了した国が認知を求める気持ちも理解できる」と述べた。しかしその一方で、招待国が選別されたことを踏まえて、「批准国と未批准国の対立を硬化させる試みは、いかなるものであれ、問題の解決に役立たない」とも付け加えた。

ドイツ政府は憲法救済に向けて、まずは政府間レベルで内々に協議を行う意向である。メルケル首相が任命した二人の「シェルパ」、すなわち首相のEU政策の顧問官ウーヴェ・コルゼピウスと外務省のラインハルト・ジルバーベルクEU担当政務次官が各国政府やEU議会の代表と個別に協議を行い、合意の可能性を探ることになっている。

すでに今週の初めに、3月25日のベルリンEU首脳会議で採択される予定の、EUの中心的価値や目標に関するいわゆる「ベルリン宣言」について、協議が開始されている。その後4月23日には憲法に関する政府間協議が始まる予定である。

ルクセンブルク政府は木曜日、マドリードの会合はまったくの善意で行なわれるものだと保証した。「私たちにとって重要なのは、私たちがマドリードで示すシグナルを受けて、議長国ドイツが勇気を得て仕事に取り掛かれることだ」。しかし「18プラス」ブルガリアとルーマニアのさらなる会合は保留する、とシュミット副外相は語った。

原題:≪Freunde der Verfassung≫ in schwacher Besetzung




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