2008年1月26日(土)11:20
ダブリン(AFP)
世論調査によれば、リスボンEU改革条約を問うアイルランドの国民投票の行方は不透明である。アイリッシュ・タイムズ紙Irish Timesが発表したTNS mrbiの世論調査によれば、「賛成」と投票する国民は26パーセントに留まっている。しかし64パーセントはまだどちらに投票するか決めていない。10パーセントは反対の意向であるという。憲法で定められた国民投票の実施は5月になるものと予測されている。アイルランドは加盟国中唯一、改革条約の批准を国民投票で問う。
アイルランドは2001年の国民投票でニース条約の批准を否決している。2回目の国民投票でようやく批准を承認した。バーティー・アハーン首相は昨年12月、リスボン条約の否決はEUを深刻な危機に陥れ、アイルランドを孤立させると警告した。アイリッシュ・タイムズ紙発表の世論調査によれば、リスボン条約の支持率は教育水準と収入に比例して高くなっているという。
リスボン条約は多くの決定で全会一致の縛りを解いている。2017年までは移行期間が設けられるものの、2014年以降は「二重多数決」の原則が適用される。すなわち閣僚理事会におけるEU決定は、加盟国の55パーセントかつEU人口の65パーセントの賛成で成立する。また「EU外交安全上級代表」が創設されるが、「外相」の言葉は用いられない。これは従来のEU外交安全上級代表と欧州委員会の外交担当委員の役割を束ねた役職である。加えて従来の半年交代の輪番制議長に代わり、2年半任期のEU大統領(EU議長)職が設けられる。
原題:Vorerst nur 26 Prozent der Iren fuer EU-Reformvertrag