2004年7月2日(金)13:27

ドイツの政府も野党も一様にEU憲法を歓迎

ベルリン(AP)

ドイツの政府と野党はEU憲法の合意を一様に支持し、歴史的区切りとして評価した。ゲルハルト・シュレーダー首相は金曜日連邦議会で、EU憲法は「さらなる欧州統合に向けた一里塚」であると語った。キリスト教民主同盟(CDU)のアンゲラ・メルケル党首はEU憲法の妥協を支持したが、あらためて憲法で明確に神に言及するよう求めた。欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン委員の2期目については依然議論が続いている。

EU各国首脳は2週間前ブリュッセルで開かれた首脳会議で、難航の末ようやくEU憲法の合意に漕ぎつけた。しかし憲法はこれから加盟25ヶ国の批准が必要となる。シュレーダー首相は政府演説で、憲法は「歴史的な射程距離を持つ決定」であり、拡大EUが決定能力を保ち、政治的に操縦可能であり続けるための前提条件を整えるものだ、と語った。

シュレーダー首相は別の文言を望んだ箇所が数箇所あったことを認めたが、しかし全体として「良い妥協案」が得られたと述べた。首相は欧州統合におけるドイツとフランスの協力の意義を強調した。「独仏の強力関係は他に代わりのないものである」。両国は「いまだかつてなかったほど近づいている」。

メルケル党首は、キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)は今後も欧州憲法で一層明確に神に言及するよう求めていく意向だと強調した。「私たちはあらためて自らの根源に立ちかえることを学ぶ必要がある」。「私はこの箇所でも成功を収められると考えており、悲観的ではない」、とメルケル党首は語った。

欧州憲法における神の言及は激しい議論を呼んだ。前文には「ヨーロッパの文化的、宗教的、人文主義的遺産」としか記されない。シュレーダー首相も、私はもっと踏み込んだ文言を望んだが、コンセンサスが得られなかった、と語った。

シュレーダー首相は、フェアホイゲン委員を11月1日に発足する次期欧州委員会の委員として再度任命する意向を強調した。60歳のフェアホイゲン委員は拡大委員として「実に抜きん出た功績」をあげた、と首相は述べた。政府はフェアホイゲンを経済担当の委員、それもできればさらなる権限を持つ副委員長に就任させたい考えである。

CDUのペーター・ヒンツェEU担当は、党派的基準で欧州委員候補者を選んだとして政府を非難した。CSUのエトムント・シュトイバー党首を欧州委員長に推薦するという政府の当初の申し出について、ヒンツェEU担当は「戦略的駆け引き」に過ぎないと断じた。私は「どのような答えが返ってくるかを知った上での申し出だったという疑い」を持っている。バイエルン州首相の職に留まりたいというシュトイバー党首の意向は明らかだった、とヒンツェは述べた。自由民主党(FDP)のヴォルフガング・ゲルハルト議員団長は、我が党はフェアホイゲン候補に何ら反対するところはないと発言した。

ヨシュカ・フィッシャー外相は、ドイツ政府はEU加盟交渉開始に向けたトルコの努力を引き続き支援するとあらためて述べた。緑の党所属の外相は「私たちは断固この路線を進む」と述べ、「反トルコ的イデオロギー」の持ち主としてCSU州議員団のミヒャエル・グロース議員団長を非難した。キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)はトルコとの加盟交渉開始を拒否し、「特権的パートナーシップ」という代案を主張している。

原題:Regierung und Opposition einhellig fuer EU-Verfassung




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