2004年6月18日(金)01:06

EU首脳会議は欧州委員長の選任を延期

ブリュッセル(AP)

EU各国首脳は次期欧州委員長をめぐり数時間の協議を行ったものの結論は出ず、選任を金曜日に延期した。これはEU議長を務めるアイルランドのバーティー・アハーン首相がこの晩伝えたもの。「幾名もの有能な候補者が議論にのぼった」が、今の時点では除外された候補もいなければ、特定多数決を得られた候補者もいない、とアハーン首相は述べた。

フランス、ドイツ、および他の多くのEU首脳が次期欧州委員長としてベルギーのギー・フェルホフスタット首相を支持する一方、保守系政党の首脳は欧州委員会のクリス・パッテン外交担当委員を推している。その他の政治家もロマーノ・プローディ現欧州委員長の後任候補に名前が上がった。アハーン首相は、8名か9名の名前が上がったが、この「長い候補者リストはすでに半分に減らされている」と語った。

金曜日にはEU各国首脳がEU憲法の交渉に集中できるよう、欧州委員長の人事は本来首脳会議の最初の晩に決定される予定であった。すでに12月に一度決裂した憲法交渉は、ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相の発言によれば、「順調に進んでいる」という。アハーン首相も、いまだ解消されない意見の相違について調停不可能ではないと考えている。問題になっているのは将来の閣僚理事会の決定方式、欧州委員会の規模、および欧州議会の規模である。またユーロ圏の安定協約の修正も意見が分かれている。

EU各国首脳の晩餐会における次期欧州委員長の協議は途中で中断された。アハーン首相は各国首脳を個別に呼び、「告解場方式」で合意点を探り、解決に向けて説得を試みた。フランスのジャック・シラク大統領はこの晩パリに戻り、自らの立場をドイツのゲルハルト・シュレーダー首相に代弁してもらった。すでに昨年10月、シュレーダー首相が連邦議会の採決のため首脳会議を退席してドイツに戻った際、シラク大統領がシュレーダー首相の代理を務めたことがある。

原題:EU-Gipfel vertagt Suche nach Kommissionspraesidenten




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