2005年6月7日(火)13:21

ブレア首相はEU憲法に対する欧州市民の不安を払拭する意向

ロンドン(AP)

イギリスのトニー・ブレア首相は共通のEU憲法に対する欧州市民の不安を取り除く意向である。アングロサクソン型の社会国家に対するフランス人の不安が憲法否決の一因となった、とブレア首相は火曜日に発表された『フィナンシャル・タイムズ』紙のインタビューで語った。経済改革の議論を行えば、この不安を和らげることができる、と首相は述べた。

「そうすれば人々は、EUに必要な法律を備えて前進させることを許可してくれるだろう」。「でも私たちがとにかくこのまま進むのだと言えば、人々は抵抗するだろう」とブレア首相は語った。首相は、私はEUに社会国家を放棄するよう強いるつもりはないと保証した上で、「私たちは強い社会的なモデルを持っているが、これを今日の世界に対応したものに変える必要がある」と主張した。

イギリス政府は昔からEUに対し経済改革を要求している。ブレア首相は過去に、社会保障システムが欧州の経済発展を妨げており、アメリカ、中国、インドと競争するためには規制緩和が不可欠であると発言している。

ブレア首相はインタビューでEU憲法を「有意義な前進」と評した。私はEU憲法を葬るためにイギリスの国民投票の計画を取りやめたわけではない。フランスとオランダの国民の否決を受け、否決理由に関する議論やEUの明確な将来の方向性に関する議論を行わねばならないのだ、と首相は説明した。

一方、アイルランドのダーモット・アハーン外相は、同国がフランスとオランダの否決に関係なくEU憲法の批准を問う国民投票を実施すると表明した。外相はすでにEU人口の50パーセント以上が憲法を批准したことを指摘し、この人々に対して彼らの票がまったく意味を持たないと告げることなどできない、と述べた。

欧州議会の緑の党のダーニエル・コーンベンディート議員団長はストラスブールで、フランスとオランダ両国政府によるEU憲法の広報活動が不十分もしくは遅すぎたと批判した。フランスでは反対が政府やジャック・シラク大統領に向けられたのだ。憲法が承認されれば退陣するとシラク大統領が表明していれば、「私たちは勝ったのだ」と述べた。

原題:Blair will Europaeern Angst vor EU-Verfassung nehmen




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