2007年6月11日(月)21:07

メルケル首相はEU加盟国に歩み寄りを呼びかける

ベルリン(AP)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相はEU憲法修正案の合意に向けて、EU全加盟国に歩み寄りの姿勢を示すよう呼びかけた。「EUは行動可能でなくてはならない」と首相は月曜日ベルリンで語った。首相府で行なわれた協議で、ハンガリーのフェレンツ・ジュルチャーニ首相、リトアニアのヴァルダス・アダムクス首相、およびイタリアのロマーノ・プローディ首相は、速やかに合意を導きたいというメルケル首相の希望に支持を表明した。

アダムクス首相は、今年末までに最終的な憲法条約が成立できるとの確信を示した。

ジュルチャーニ首相は、現在の憲法条約の基本線には変更を加えぬよう求めた。「私たちは二番目にこの条約を批准した。できる限りその内容を保持するべきである」と首相は述べた。

プローディ首相は、憲法条約の修正版はすでに批准を済ませた加盟国にとっても納得の行く内容にしなくてはならないと強調した。しかし首相は、議長国ドイツがこの10日間のうちに今後の交渉の枠組みを定めることができるとの見方を示した。「私は多くの人々が考えている以上にゴールに近づいていると思う。」

メルケル首相は、立脚点は異なるものの、共同で一歩前進するという目標には変わりないと述べた。「私たちは何ヶ月も互いに論争しあっているわけにはいかないのだ」。「私たちは共同で、また一致して行動する必要がある」、とEU議長を務めるメルケル首相は述べた。

メルケル首相は現在、6月21日と22日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議の準備に向けて、すべてのEU加盟国と協議を行なっている。首相はドイツ連邦政府のメーゼベルク迎賓館で金曜日にはオランダのヤン・ピーター・バルケネンデ首相と会談する予定である。また土曜日にはスペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテーロ首相と、日曜日にはチェコのミレク・トポラーネク首相との会談が組まれている。

フランスとオランダは2年前の国民投票で憲法条約の批准を否決している。しかし現在ではポーランドとイギリスが厄介な交渉相手と見られている。メルケル首相は2009年欧州議会選挙までの欧州憲法発効を目標としている。

原題:Merkel ruft EU-Staaten zu Kompromissbereitschaft auf




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