2007年6月11日(月)08:13
AFP
EU加盟27ヶ国はEU憲法の修正案で当初の案よりずっと大きな権利を認められる模様である。これはヴェルト紙Die Weltが複数のEU上級外交官の発言として伝えたもの。それによれば、3分の1の加盟国の議会が加盟国の決定権の侵害と判断すれば、ブリュッセルの欧州委員会は法案を変更しなくてはならないという。当初の憲法案では、欧州委員会は加盟国議会にあらかじめ通達し、各国の議員の懸念に対応すると定められているのみであった。
しかし当初の憲法案はフランスとオランダの国民投票で否決されたため、アンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)率いるEU議長国ドイツは、新たな修正案を用意し、とりわけオランダやポーランド、チェコの政府の要求に歩み寄る意向であるとヴェルト紙は伝えている。また現在行なわれているEU憲法条約修正交渉では、EU拡大を条約に規定するか否か、激しい議論が行なわれているという。修正案は今年10月にも、すなわち予想よりずっと早く完成させ、採決に委ねられるという。
原題:Neue EU-Verfassung gibt Mitgliedstaaten offenbar mehr Rechte