2007年6月15日(金)08:42

ジスカールデスタン元EU憲法会議議長:「EU憲法を変えるべきではない」

AFP

フランスのジスカールデスタン元大統領は、現在のEU憲法案を変更することに反対の考えを表明した。現行案はそれ自体で整合性があり、簡略化などを必要としない、と元大統領は南ドイツ新聞Sueddeutsche Zeitungへの寄稿で述べた。元大統領は2002年から2003年までEU憲法会議の議長を務め、EU憲法案の骨格を作った。この憲法案はすでに「比較的」短いものである。その上、EU加盟27ヶ国中18ヶ国で批准されており、残りの4ヶ国も批准に「傾いている」、と元大統領は述べた。

「すでに調印された現在の憲法案以外のものを採択する前に、よく考える必要がある」、とジスカールデスタン元大統領は主張した。元大統領は、来週木曜日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議では、EU憲法の議論を公開の席で行なうべきであると提案した。「そうすれば欧州市民には、誰が勇気をもって誠実に欧州の将来を築こうとしているか、一目で分かるだろう」と元大統領は主張した。

EU議長国を務めるドイツは6月21日と22日のブリュッセル首脳会議で、今後のEU憲法批准プロセスのロードマップで合意したい考えである。しかしポーランドのカチンスキ大統領は拒否権の発動を示唆している。ポーランドは、現在のEU憲法案では将来の票配分がEUの大国ドイツ、フランス、イギリス、イタリアに著しく有利になっていると見ている。

原題:Giscard d'Estaing: EU-Verfassung nicht aendern




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