2007年6月16日(土)

EU首脳会議に関するメルケル首相のビデオ・ポッドキャスト

6月30日にドイツの欧州連合議長国の任期が終了します。私たちはドイツの議長任期に関して次のモットーを掲げました。「EUは一致協力してこそ成功する」。今の段階でも自負できます。一致協力して私たちは多くの進展を成し遂げたと。

ローミング料金は値下げされることになりました。EU加盟国間の支払い流通は簡素化が図られます。シェンゲン協定は、締結を望むすべてのEU加盟国に適用されることになります。すなわち中東欧諸国などにも拡大されるのです。

私たちは、3月のEU首脳会議で環境保護に関する重要な決定を行なうことができました。これが基礎となって、先日のハイリゲンダムサミットにおいても、環境保護に関する国際的な交渉プロセスを国連主導で再開するという成果を導くことができたのです。

来週ブリュッセルでEU首脳会議が開かれます。そこでは大きなプロジェクトが控えています。昨年6月、議長国ドイツは憲法条約のロードマップを提示するという大きな任務を与えられました。

振り返ってみましょう。2004年に憲法条約が採択されました。その後フランスとオランダで行なわれた国民投票は、否決という結果に終わりました。これを受けて欧州連合は熟考の期間を設け、昨年6月、今後の進め方に関するロードマップを2007年6月に発表すると決定しました。

その後私たちはEU条約、すなわちローマ条約50周年の記念式典において、ひとつの宣言を採択しました。ベルリン宣言です。その中で私たちは、2009年までに欧州連合に新たな基盤を与え、欧州議会選挙を控えた欧州市民に、私たちがどのように欧州統合を進めようと考えているかを伝えることを決定しました。

私たちはこれからそのロードマップを発表するつもりです。この採択にはすべての加盟国の歩み寄りの姿勢が欠かせません。私たちは合意に向けて努力しています。また、多くの加盟国がともに同じ目標を目指していることに感謝しています。

私は私たちが来週このロードマップを採択できるものと期待しています。そして新たな条約の成立に向けた基盤が確立され、EUの行動能力の回復が図れるものと期待します。

欧州の人々は私たちに対して、市民の抱える問題への対応を求めているのです。私たちが欧州に繁栄と成長が生まれるような政策を実行し、欧州が国際的な問題の解決で声を一つにして発言することを望んでいるのです。

そのために私たちには新たな条約上の基盤が必要なのです。しかしいつまでも論争し合うわけにはいきません。私たちが来週このような心構えで会議に臨むならば、私はきっと成果を得ることができると考えています。

原題:Video-Podcast der Bundeskanzlerin 20/07

原文および映像・音声は次のメルケル首相のホームページより: URL:http://www.bundeskanzlerin.de/nn_4894/Content/DE/Podcast/2007-06-15-Video-Podcast-zum-EU-Gipfel-Ende-Juni/2007-06-15-video-podcast-zum-europaeischen-gipfel-ende-juni.html




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