2007年6月27日（水）22:24
マインツ/ハンブルク（ddp）
６ヶ月のEU議長国任期の満了にあたり、ドイツのアンゲラ・メルケル首相（キリスト教民主同盟）は、二つの速度のEUに対し警鐘を鳴らした。「欧州連合は一つである。今多くの人々は二つの速度のEUが解決策であるかのように主張しているが、これは誤りである」とメルケル首相は水曜日、ドイツ第二テレビ(ZDF)の「ホイテ・ジュルナール」heute journalで述べた。首相はさらに、「永続的に異なるグループを作ることは欧州連合の分裂をもたらす」。地球環境変化の問題も異なる速度では解決できない、と付け加えた。
メルケル首相はポーランドの最近の反ドイツ的論調を踏まえ、ドイツ・ポーランド関係はドイツ・フランス関係と同じくらい重要である。「私たちには、その都度ともに問題を解決する方法を見出す義務がある」、と語った。
メルケル首相は、ドイツ第一テレビ（ARD）の番組「ターゲステーメン」Tagesthemenで、ドイツはポーランドとの間でもフランスと同じ深い友好的な関係を望んでいると述べた。「過去の時代の塹壕戦」を克服し、ともに未来への道を切り開くことが欧州統合の理念なのだ。そのために私は貢献したいと思う。「ほかならぬ隣人ポーランドとの関係で」、とメルケル首相は強調した。
ポーランド・ドイツの関係は今後も発展させねばならない。それには「特定の事柄」を乗り越える力も必要だ。過去を振り向かず、前を見ることが欧州統合の理念である。「このことを私は誰にも言う。時にあまりにも後ろに目を向けるポーランドの一部の人々に対しても」、とメルケル首相は強調した。
ポーランドのヤロスワフ・カチンスキ首相は間接的にドイツ政府をナチス・ドイツと比較していた。
原題：Merkel: Europa der zwei Geschwindigkeiten ist keine Loesung