2008年6月18日(水)22:58

イギリス上院はリスボン条約批准を承認

ロンドン(AFP)

イギリス下院はEU改革リスボン条約批准の道を開いた。下院に続き、貴族院である上院もこの日の晩、条約の批准を承認した。明日木曜日の午前中にエリザベス二世が条約に承認を与え、批准を行う予定である。ゴードン・ブラウン首相は、その後ブリュッセルで開かれるEU首脳会議にイギリスの批准文書を携えて行くことができるかもしれない。EU統合懐疑派として知られるイギリスは、アイルランドの否決後初めて批准を行う国となる。

上院では票決の前、激しい論争が交わされた。先週のアイルランドの国民投票による批准否決を受けて、保守党は票決延期の動議を出した。しかし動議は反対277対賛成184で否決された。「もし条約がほんとうに死文化したならば、次のステップは無意味であり、時間の浪費に過ぎない」。修正が行われるならば、下院に決定再考の機会を与えることが上院の義務となる、とデーヴィッド・ハウウェル卿は述べた。下院はすでに今春、批准を承認している。

議論の間、傍聴席からはたびたび抗議の声が上がった。アイルランドが否決したことや、貴族院が選挙で選ばれた議院でないことなどを訴えていた。

欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は、条約への「変わらぬ支持」に対してイギリス政府と上院に感謝の意を表した。委員長は他のEU加盟国に対して、批准手続きを推進するよう呼びかけた。これまで27ヶ国中18ヶ国が、東方拡大後のEUの新たな基盤を整備するリスボン条約を議会で批准している。アイルランドは憲法の規定により、加盟国中唯一国民投票で批准の是非を決定した。

アイルランドのリスボン条約否決を受けて、木曜日にブリュッセルで始まるEU首脳会議は危機打開の道を探る。EU議長国のスロヴェニアは、明確なタイムスケジュールを決定できるのではないかと期待している。

外交筋によれば、アイルランドは来年中のリスボン条約批准ができるよう、今年10月中旬までに解決案を提示することになるという。

原題:Britisches Oberhaus stimmt fuer Ratifizierung des EU-Vertrags




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