2000年6月1日(木)15:11
「ツァイト・ニュース」
パリの日刊新聞『ル・モンド』の情報によれば、ドイツとフランスはEUの機構改革に関し基本線で合意したという。同紙がドイツからの情報として伝えるところによれば、フランスはとりわけ、EU構成国の立法機関である欧州連合理事会(閣僚理事会)においてドイツがこれまで以上の比重を占めることを受け入れた。フランスの欧州大臣ピエール・モスコヴィチとドイツの外務次官クリストフ・ツェーペル(社会民主党)の協議を受けて火曜日に合意に至ったという。まだドイツ連邦外相ヨシュカ・フィッシャー(緑の党)とフランスの外相ユベール・ヴェドリヌの了解が必要であるが、これは確実と見られている、と同紙は伝える。
これにより両国の外交担当閣僚は5月19日のパリ近郊ランブイエにおける首脳会談の方針に添う決定を下したことになる。この首脳会談ではドイツ連邦首相ゲルハルト・シュレーダーおよびフィッシャー外相とフランス首相リヨネル・ジョスパンならびにジャック・シラク大統領およびヴェドリヌ外相がEU改革を協議していた。6月9日のマインツにおける独仏首脳会談ではしかるべきゴーサインが出される可能性がある、と『ル・モンド』紙はドイツ外交筋の発言を引用している。ドイツ外務省はスポークスマンを通して、ドイツとフランスの見解は間違いなく近づいている、しかし一切の決定を下す権限は閣僚のみにある、との声明を出している。
同紙の伝えるところによれば、将来ドイツには人口に応じてフランス、イタリアおよび英国以上の比重が与えられる。さらに閣僚理事会の決定には一層の民主的な正当性が認められることになる。しかしドイツは他のEU諸国以上の優遇を避けるため妥協の用意がある、という。8,200万の人口を抱えるドイツは目下閣僚理事会では10票を与えられており、他の小国と比べた場合、人口で測れば相対的に不利な票配分となっている。
同紙によれば、ドイツとフランスはまた現在20名の欧州委員の数を削減することで合意したという。将来は各国が1名ずつ欧州委員候補を推薦し、委員長がその中から委員を決定するという方式をとることになる。ただしその際、現在2名の委員を送っている5つの大国が一人も委員を出さないという事態は事実上避けられることになる、と報道は伝えている。
原題:Paris und Berlin offenbar einig ueber EU-Reformen
Deutschland soll mehr Gewicht im Europaeischen Rat erhalten
Zeit-News