2007年3月19日(月)02:48

バローゾ欧州委員長は大きな削除なしのEU憲法成立を求める

ベルリン(ddp)

欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長はEU各国首脳に対して、共通の欧州憲法への道を開くよう求めた。欧州憲法は大きな削除や題名の変更なしに発効させねばならない、とバローゾ委員長は「ベルリーナー・ツァイトゥング」紙(月曜版)Berliner Zeitungに語ったと同紙の予告版は報じている。

「中にはこれによりEU中央集権国家が成立すると考えている人もいる」。しかし正しいのはその逆である。憲法条約はEUの権限を制限する内容なのだ、とバローゾ委員長は語った。

憲法の理念はすばらしい。私は、フランスとオランダが国民投票で否決した現行の条文にできるだけ近い形で解決することを支持する。ポーランドやイギリス、チェコなど、憲法に批判的な国の政府も、解決に向けて全力を尽くさねばならない。つまるところ加盟国はすべて2004年に憲法条約に調印しており、それゆえ批准の義務を負っているのである、とバローゾ委員長は訴えた。

バローゾ委員長は、来週の日曜日にEU創立50周年を記念してベルリンの臨時EU首脳会議で可決される「ベルリン宣言」が、憲法問題解決の糸口になる可能性があるとの見方を表明した。「EUには目標の達成のために力強く、民主的で透明性のある機構制度が必要との認識を確認するよう、私は各国政府に求めたい」。重要なのは、拡大後も行動や決定ができるという連合体の能力である、と委員長は述べた。

バローゾ委員長は速やかな合意を求め、一部の国が求めているような交渉の仕切り直しを戒めた。とりわけ2004年の時点では政権の座になかったポーランドとチェコの両政府は、前政権が長時間の交渉の末にとりまとめられた憲法条約に調印したことにも束縛されないという態度を取っている。バローゾ委員長はこの態度を「受け容れがたい」と評した。「EUでは常にどこかで選挙が行われており、政権が交代したからといって、その都度条約の再交渉を行うわけにはいかないのだ」。国全体が政府の約束によって縛られるのは、ローマ帝国以来の文明のルールである、と委員長は述べた。

原題:Barroso fordert EU-Verfassung ohne grosse Abstriche




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