2007年3月29日(木)18:47

ポーランドはEU憲法に拒否権を発動すると警告

AFP

ポーランドは、EUの票決規定変更に関する自らの提案が考慮されなければ、EU憲法批准プロセスの再開に拒否権を発動すると警告した。「一人一人の市民が決定プロセスに等しい影響力を持つという民主的原則を確立しようとするのであれば、票決システムに何らかの修正を行なう必要がある」とレフ・カチンスキ大統領の顧問官の一人、マレク・チホツキはAFP通信社に語った。

EU憲法草案は、2年前のフランスとオランダの国民投票による批准否決以来、凍結されている。議長国ドイツは6月の首脳会議で、加盟国に交渉の再開を承認させ、2009年半ばのEU憲法発効を目指す意向である。しかしポーランドの交渉官は、再交渉を行なう政府協議の場で票配分についても再検討を行うことを首脳会議で決定するよう強く主張している。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)は、週末ベルリンで開かれたEU創立50周年を記念する首脳会議で、票配分についてはあらゆる検討が尽くされたと述べている。これに対しチホツキ顧問官は、ドイツがポーランドの要求を退けたならば、交渉再開というドイツの利益を優先させたことになると牽制した。

憲法草案ではEU票決の特定多数決として、加盟27ヶ国中15ヶ国以上の賛成、かつEU人口の65パーセント以上が必要と定めている。これに対し、3800万人の人口を抱えるポーランドは、特定多数決には加盟国の過半数、すなわち27ヶ国中14ヶ国、かつEU人口の62パーセントで良いと主張している。

原題:Polen droht mit Veto gegen neue EU-Verfassung




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