2002年5月4日(土)20:53

緑の党の党大会はEUの抜本的改革を主張

ヴィースバーデン(ドイツ通信社)

緑の党は、将来の拡大後の欧州連合を抜本的に改革し、民主主義と透明性を一層高めるよう求めた。欧州のどの機関が何を所轄しているかを市民に分かりやすくするため、明確な権限分割を行う必要がある、と要求している。

緑の党の党大会は土曜日ヴィースバーデンにおいて、日曜日のヨーロッパ・デーに向けた同盟代表者の提案を可決した。提案では、欧州連合において市民の権利は強化される必要がある。そのために基本権憲章を将来の欧州連合憲法に盛り込み、法的訴えを可能にすべきである、としている。

緑の党はまた、現在半年ごとに輪番制で務めるEU議長国制度の改革も提案し、選挙によって議長を決定するよう求めている。また、欧州委員会の委員長は将来欧州議会の選挙で選出するものとし、解任も可能とする。これにより欧州委員会の民主的正当性が強化され,EU市民の影響力が高められる、と主張している。

緑の党の見解では、EU各国首脳による欧州理事会(EU首脳会議)は、政治的な刺激を与えるという本来の役割に集中させ、権限を政治的なガイドラインと原則の決定のみに限定させるべきであるという。

欧州の姉妹政党と欧州議会内の緑の党議員団とともに、90年同盟・緑の党はEUの改革会議(将来像会議=訳注)に積極的に関与する意向である。個別的には、改革会議が単なる種々の選択肢ではなく完成条文として欧州憲法草案を欧州市民に提案するよう要求している。憲法草案はその後欧州市民の国民投票で採決されるべきとしている。

原題:Gruenen-Parteitag fuer tief greifende Reform der EU