2004年5月10日(月)15:58
マドリード(AP)
欧州憲法の合意に向けた模索が行われる中、スペイン政府は中小のEU加盟国の影響力を確保する新たな提案を行った。ミゲル・アンヘル・モラティノス外相は月曜日マドリードで、論議のある二重多数決制に関して、加盟25ヶ国の過半数の賛成およびEU総人口の66パーセントの賛成で決定に至るという新たな数式を提案した。
これにより、合計でEU全体の34パーセントにしかならない国々も決定を阻むことができる。ドイツなどが支持するEU将来像会議の憲法草案では、加盟国の過半数とEU総人口の60パーセントの賛成で決定に至るという二重多数決制が提案されていた。この案では中小国にとって決定を阻止するのは困難になる。二重多数決制の規定はEU憲法で最も異論のある問題である。
しかし決定方式を変更することについては、スペインとポーランドも今では同意している。すでに辞任したスペインのホセ・マリア・アスナール首相とポーランドのレシェク・ミレル首相は、昨年12月のEU首脳会議ではニース条約に固執し、欧州憲法の採択を阻止していた。EU加盟国は現在、6月17日から18日にブリュッセルで開かれる次期EU首脳会議で採択を図るべく努力を続けている。憲法交渉は来週の月曜日に同じくブリュッセルで開かれるEU外相理事会で再開される予定である。
原題:Vorstoss Spaniens zur EU-Verfassung