2004年5月29日(土)14:24

ポーランド首相はEU憲法の妥協案を提示

フランクフルト・アム・マイン(AP)

ポーランドのマレク・ベルカ首相は欧州憲法の争点である閣僚理事会の決定方法の問題で、妥協案を提示した。『フランクフルト一般新聞日曜版』Frankfurter Allgemeine Sonntagszeitungの内容予告によれば、ベルカ首相は同紙との対話で、ポーランドは二重多数決制のコンセプトを「原則的に」受け入れたと述べた。二重多数決制は加盟国の多数、ならびに賛成国の人口総和の多数で決定に至るというものである。賛成国の人口総和の多数についてはまだ数字が決まっていない。

我が政府はこの方式を受け入れた。しかし欧州連合の「効率性」だけでなく「連帯」も保証するためにはこれでは不充分である。それゆえ重要な案件では少数派にも異議申し立ての可能性を残しておかねばならない、とベルカ首相は付け加えた。具体案として首相は、反対派の国々がEU人口の約20パーセントを超えた場合には、多数派の決定をストップする機会を認めるべきであると主張した。だがこの集団的な「一種の拒否権」は決定阻止ではなく、新たな「審議メカニズム」の契機と理解されるべきである、と首相は説明した。

ポーランドはこれまでEU将来像会議が新憲法で提案した二重多数決制原則について、他のどのEU加盟国よりも強硬に反対していた。EU憲法は昨年12月の首脳会議でポーランドとスペインの抵抗にあって決裂したが、6月17日と18日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議で再度交渉が行われる予定である。いまだポーランド議会の信任を得ていないベルカ首相はインタビューの中で、今後は自らの解決案に対する反応を待つ。しかしもし反応がなければ、ポーランドが再び憲法を拒否するのはほぼ確実である、と発言した。

原題:Polnischer Regierungschef bietet EU Kompromiss an




トップへ戻る