2005年5月31日(火)21:44

ブレア英首相はオランダのEU憲法否決の場合は国民投票を見送る模様

ロンドン/ハーグ(AFP)

オランダ国民がEU憲法を否決した場合、イギリス政府は自国の国民投票実施を見送る模様である。ジャック・ストロー外相は来週月曜日に議会でこの旨を発表する、とイギリスの新聞各紙は政府代表の話として揃って報じた。最新の各種世論調査によれば、オランダの国民投票は最高60パーセントの反対でEU憲法を否決すると予測されている。

フランス国民の明確な否決を受けて、イギリスのトニー・ブレア首相は月曜日、当面「熟慮の時間」を設けるよう主張した。首相は、憲法が存在すればイギリスの国民投票も行われると述べ、「オランダの結果を待つ」意向を表明した。

イギリスの新聞で報じられた匿名の政府代表の発言はさらに明確である。「この状況を見れば誰でも欧州憲法が死んだことが分かる」。EUは「現実」を理解する時期に来ている、とある「政府高官」は大衆紙『サン』The Sunに語った。『タイムズ』紙Timesは、ブレア首相にとって「どのみち勝ち目のない国民投票を回避する」好機が生まれたと評した。『ガーディアン』紙Guardianは、ブレア首相はチェコとポーランドの首相も取り込むつもりだと報じた。世論調査によればイギリス国民の大半はEU憲法に反対するという。

オランダではEU憲法が明確に否決されると予測されている。月曜日の晩に発表された最新の各種世論調査によれば、およそ60パーセントが憲法に反対すると答えた。フランスでは日曜日に約55パーセントの投票者が反対票を投じた。

オランダではあらゆる党の政治家が、ぎりぎりのキャンペーンを行って、EU憲法への支持を訴えた。閣僚をはじめ野党の労働党、緑の党の代表も街頭に出てビラを配った。連立与党3党と同様、労働党と緑の党もEU憲法への明確な支持を表明している。ヤン・ペーター・バルケネンデ首相はこの日の晩、国民のEU憲法支持を求め、最後の努力を行った。「経済を前進させようと思うなら、皆さんは賛成票を投じなくてはならない」。「反対はオランダの利益にも欧州の利益にもならないと考える」、と首相はテレビインタビューで訴えた。

オランダの有権者は1,160万人で、今回の国民投票は過去200年で初となる。第1回の出口予想は21時(中部ヨーロッパ標準時)と見られる。

原題:Blair sagt EU-Referendum bei Nein in Niederlanden ab




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