2007年5月8日(火)14:20

欧州議会はEU憲法の「ミニ条約」化を牽制

ベルリン(ddp)

欧州議会はEU憲法案の修正問題で、フランスのニコラ・サルコジ次期大統領が大幅なスリム化の要求を押し通すならば、拒否権を行使すると警告した。「私たちはそのようなミニ条約には賛成しない」と欧州議会の憲法委員会のヨー・ライネン委員長は火曜日ベルリンで語った。サルコジ次期大統領はフランスの国民投票による批准否決を理由に、機構組織の改革に限定した、憲法条約の大幅なスリム化を求めている。

ライネン委員長はEU議長を務めるドイツのアンゲラ・メルケル首相に対して、6月のEU首脳会議で明確なロードマップを発表し、EUの「憲法危機」に終止符を打つ方策を示すよう呼びかけた。その一つが、今年末までに政府協議で憲法条約の修正を図り、2009年の初めに行なわれる欧州議会選挙までに批准を完了させるという提案である、とライネン委員長は述べた。「欧州市民に投票を呼びかける前に、この憲法危機を解決する必要がある」と委員長は強調した。

憲法問題の専門家であるライネン委員長は、従来の憲法条文を「二部に」分割するよう提案した。第一部は「基本条約」で、これはEU諸機構の改革を定める。またEU基本権憲章については言及に留める。330条以上に細別され、憲法の適用に関する規定を定めた従来の第三部は、「補足条約」とすることが考えられるという。また環境保護も「市民のための付加価値」として条約の条文に記すべきであると委員長は述べた。

フランスとオランダでは2005年の国民投票でEU憲法条約の批准が否決された。社会民主党所属のライネン委員長は併せて、もしフランスが二度目も否決すれば「破局となり」、欧州統合は何年にもわたって阻止されるだろうと警告した。

原題:Europaparlament warnt bei EU-Verfassung vor ≪Minivertrag≫




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