2008年5月1日(木)14:35

メルケル独首相:欧州は統合に向けて「本腰を入れる」べき

アーヘン(ドイツ通信社dpa)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟CDU)は欧州統合に対する功績により、木曜日アーヘンで国際カール大帝賞(シャルルマーニュ賞)を受賞した。選考委員会はメルケル首相がとりわけEU憲法の危機克服に向け「抜群の貢献」を行ったことなどを評価した。

フランスのニコラ・サルコジ大統領は祝辞の中で、メルケル首相の欧州連合に対するたゆまぬ尽力を称え、彼女の努力によってリスボン改革条約は初めて可能となった、アーヘン市庁舎の戴冠の間で述べた。

メルケル首相はサルコジ大統領にフランス語で謝意を述べ、7月1日からEU議長国に就任するフランスに対し、ドイツの支援を約束した。「何世紀にも及ぶ暴力による対立を経て、私たちは夢想だにできなかったことを成し遂げた。すなわち欧州における平和的、友好的共存関係である」。これは世界の他の地域にとってもモデルとなる、とメルケル首相は語った。

「欧州は過去も現在も未来も私たち共通の運命である」。昨年EU加盟国はリスボン条約でEUに新たな基盤を与えることにより、欧州を築く意思を示した。しかし今この月桂冠の上にあぐらをかいてはならない。「私たちは政治に本腰を入れ、単独の国家的取り組みを越える成果と解決を得ることが求められている」、とメルケル首相は主張した。

サルコジ大統領は、私はメルケル首相から多くのことを学んだと語り、EU政策で「手に手をとって」ともに歩むことができるのを嬉しく思うと述べた。「私たちは調和の取れたペアである」。フランスはEU議長国として欧州全体の繁栄を視野に入れるつもりだ。「フランスは自国の利益のために働くつもりはない」、と大統領は語った。

欧州人の仕事はこれから始まる。EUは平和と経済的進歩をもたらした。「しかしこれからはそれを越えた活動が求められる」、とサルコジ大統領は述べ、移民問題と共通の防衛政策をさらなる課題として挙げた。メルケル首相同様サルコジ大統領も、平和と民主主義そしてとりわけフランス・ドイツ間の友好関係はかつては今日のように自明ではなかったと強調した。「私たちの祖父の世代は互いに殺しあっていた。それが今ドイツとフランスは永遠の友人になっている。」

アーヘンで行われた授賞式典にはスペインのホア・カルロス国王など5ヶ国の元首や首脳が出席した。カール大帝賞は欧州の最も重要な賞の一つと見なされており、1950年以降毎年授賞されている。メルケル首相は女性としては4人目の受賞者となる。ドイツのローマン・ヘルツォーク元大統領やヘルムート・コール元首相(いずれもキリスト教民主同盟CDU)も受賞者である。2007年にはハヴィエル・ソラーナEU外交安全上級代表も受賞している。

原題:Merkel: Europa sollte ≪die Aermel hochkrempeln≫




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