2003年11月6日(木)13:56

ジスカールデスタン憲法会議議長はEU憲法草案の再協議に反対

フランクフルト・アム・マイン(AP)

欧州憲法会議(=欧州将来像会議。訳者註)のヴァレリー・ジスカールデスタン議長は、憲法草案の協議を蒸し返すことのないよう強く戒めた。木曜日フランクフルト・アム・マインで開かれた会議の席で同議長は、欧州憲法会議でごく僅かの修正しか求めなかったと述べてドイツ政府の態度を賞賛した。私はこの草案を超えて歩み寄りの可能性があるとは思わない、と元フランス大統領の同議長は語った。

これに対し、ヘッセンのローラント・コッホ州首相はあらためて修正を求めた。他のEU加盟国が修正を求めるなら、「私たちだって求めて良いはずだ」とキリスト教民主同盟(CDU)所属の同州首相は主張し、とりわけキリスト教の基本価値に言及するよう求めた。コッホ州首相とジスカールデスタン議長が発言したのは、フランクフルトのパウロ教会で行われた「私たちの未来ヨーロッパ」という会議である。この会議ではフランクフルト市とヘッセン州政府の招きに応じて、数多くのヨーロッパの代表的政治家が出席し、計画中の欧州憲法とそのEU市民生活への影響について夜まで議論する。

ジスカールデスタン議長は、「欧州の精神」を国民的利害の上に置くよう求めた。そうすれば憲法は予定どおり2006年の発効が可能となる、と議長は述べた。コッホ州首相も、欧州の憲法制定プロセスを危うくすることは断じて許されないと強調した。だがこのプロセスを危険にさらさないような批判ならどんな批判も許される、と付け加えた。

キリスト教的価値の採択は市民の宗派所属との関連で言及されてはならず、欧州の伝統という文脈に位置づけられるべきものである。これは他の信仰を持つ人々にとっても重要である、とコッホ州首相は主張した。州首相はまた、次の東方拡大を非官僚的に実行に移すよう訴えた。

リトアニアのローラント・パクサス大統領はとりわけ共通の欧州外交安全保障政策を求めた。イラク危機とそれに起因する北大西洋関係の緊張は、この目標がいかに重要であるかを示した、と同大統領は発言した。ルクセンブルクのジャン・クロード・ユンカー首相も、ヨーロッパは自らの安全に対して一層の責任を担うべきである。これはアメリカ合衆国との敵対を意味するものではなく、ヨーロッパとアメリカ双方の利益に叶うものなのである、と主張した。

夜にはドイツのヨシュカ・フィッシャー外相と、欧州議会のパット・コックス議長、およびコッホ州首相が最終議論を行う意向である。

原題:Giscard gegen Aufschnueren des EU-Verfassungsentwurfs




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