2009年11月3日(火)16:35
ブリュッセル(AP)
EU改革リスボン条約はようやく実現に漕ぎつけた。チェコのヴァーツラフ・クラウス大統領は火曜日、チェコの憲法裁判所による合憲判断からほどなく、EU加盟27ヶ国の最後の元首として批准文書に署名した。私自身は同意しないものの、憲法裁判所の判断を尊重する、とクラウス大統領は記者会見の席で述べた。EU統合反対派の大統領は、ブルノにある憲法裁判所のリスボン条約に対する合憲判断を署名の条件としていた。
上院議員のグループによる違憲提訴を審査していたチェコの憲法裁判所は火曜日の朝、リスボン条約が「憲法に違反しない」との判断を下した。憲法裁判所のパヴェル・リチェツキー長官は2時間にわたって判決文を読み上げた後、これで批准に向けた形式的な障害はすべて取り除かれたと語った。すでに昨年の段階で憲法裁判所は同様の合憲判断を下している。リスボン条約はおそらく2010年初めに発効するものと見られる。
欧州議会のイェジ・ブゼク議長は憲法裁判所の合憲判断を受けて、これでクラウス大統領は署名するとの確信を表明していた。チェコのヤン・フィシェル首相も合憲判断を歓迎した。ドイツのグイード・ヴェスターヴェレ外相は、ようやくEU内の改革議論が完了する時が来たと述べた。「今日は欧州にとって良い一日となった」と外務省は声明を発表した。
チェコの批准承認を得るために、EU各国首脳は先日ブリュッセルで開かれた首脳会議で、リスボン条約に含まれるEU基本権憲章の適用除外を求めたチェコの要求を受け入れた。クラウス大統領は適用除外を求める理由として、第二次大戦後にチェコスロヴァキアから追放されたズデーテンドイツ人が、EU基本権憲章を楯にかつての財産の返還要求を行う恐れがあると述べていた。
原題:Tschechischer Praesident unterzeichnet EU-Reformvertrag