2009年11月11日(水)15:59

EUは来週の臨時首脳会議で首脳人事を決定

AFP

EU各国首脳は来週の木曜日(19日)に新たなEU首脳人事を決定する。EU議長国スウェーデンによれば、EU常任議長(大統領)とEU外交安全保障上級代表を任命する夕食会が計画されているという。スウェーデンのフレドリク・ラインフェルト首相は候補者選定が遅れていることを認めた。

12月初めに発効するリスボン条約に基づき、EUには2つのポストが新設される。2年半任期のEU常任議長ならびにEU外交安全保障上級代表である。常任議長にはベルギーのヘルマン・ファンロンパウ首相(キリスト教民主系)が有力視されている。外交筋によれば、ドイツとフランスの支持も得られたという。そのほかにはオランダのヤン・ピーター・バルケネンデ首相ならびにルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル首相の名前も挙がっている。

「EU外相」には、首相と外相を務めたイタリア左派の政治家マッシーモ・ダレーマが目下最有力視されている。しかしかつて共産党に所属したダレーマ元首相に対しては東ヨーロッパ諸国から異論が出ている。当初有力視されたイギリスのデーヴィッド・ミリバンド外相は就任の意思がないことを示唆した。イギリス政府は公式にはトニー・ブレア前首相のEU常任議長就任に固執している。しかしブレア前首相は欧州議会の社会民主党の反対にあい、レースから脱落している。

ラインフェルト首相は、11月19日までに他のEU加盟26ヶ国と協議を行い、合意を取り付けられるものと期待している。12月末までEU加盟国政府の議長職を務めるラインフェルト首相はブリュッセルで、候補者選定の難しさをこぼした。これまでの協議では、「左派と右派」、「大国と小国」、「北と南、東と西、男性と女性」の間でバランスを取ることが、いかに重要かが明らかになった。こうした基準をすべて満たすのは困難である、とラインフェルト首相は語った。

併せてラインフェルト首相は、EU首脳ポストをめぐる公の議論を続けることに警鐘を鳴らした。誰も傷つけぬよう、候補者が多数の支持を得られるかをまず舞台裏で確認する必要がある。最終的に候補者として加盟国の現首相の名が挙がっている。「しかしリストから名前が消えた候補者とても、能力の如何を問わず、それで政治的キャリアが終わるわけではない」、とラインフェルト首相は水曜日のハンブルガー・アーベントブラット紙Hamburger Abendblatt に語った。

原題:EU-Sondergipfel entscheidet naechste Woche ueber Spitzenposten




ホームへ戻る