2009年11月18日(水)17:37

EU首脳会議は人事問題で紛糾の恐れ

ブリュッセル(AP)

(明日)木曜の臨時EU首脳会議では、新たなEU首脳ポストをめぐって議論が紛糾する恐れが出てきた。スウェーデンのフレドリク・ラインフェルト首相は、加盟27ヶ国の政府間で数週間にわたる議論を行っても依然合意のきざしは見られないと水曜日ストックホルムで述べた。スウェーデンは現在輪番制のEU議長国を務めており、したがってラインフェルト首相は臨時首脳会議の運営に責任を持つ立場である。

「私たちは合意が得られていない」とラインフェルト首相は語り、この4日間ほぼすべての加盟国の首脳と協議を行ったと明かした。初代EU常任議長(大統領)と新たなEU外交安全保障上級代表の任命に際して、必要とあらば票決に持ち込むことも辞さない。なぜならEU改革リスボン条約ではこの二つのポストに関して多数決決定で決めることができると定められているからだ、とラインフェルト首相は強調した。

ラインフェルト首相は骨の折れる人事の議論に苛立ちを隠さなかった。加盟国の大統領や首相に連絡を取ること自体容易ではないと首相は嘆いた。「私と話す以外にも仕事を抱えている人々なのだ。」「一度24時間内に26ヶ国の首脳と連絡を取ってみるがいい。」

メルケル首相は明言を避ける

臨時EU首脳会議では、これまで加盟27ヶ国の首脳が6ヶ月交替で務めてきたEU議長の代わりに、初めて2年半任期の常任議長が任命される予定である。ベルギーのヘルマン・ファンロンパウ首相、オランダのヤン・ピーター・バルケネンデ首相、ならびにラトヴィアのヴァイラ・ヴィーチェ=フレイベルガ前大統領が候補に上っている。イギリスのトニー・ブレア前首相やルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル首相も名乗りを上げたが、この二人の可能性はほぼ消えた。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は意中のEU常任議長候補者についての質問を避けた。「発表するような結論はない」とメルケル首相はEU人事問題について、メーゼブルクでの閣僚会議を終えて語った。その上で、フランスのニコラ・サルコジ大統領と緊密に意見調整を行うと付け加えた。

ベルギーのデ・モルゲン紙De Morgenは、フランスとドイツがすでに非公式にベルギーのファンロンパウ首相で合意しているとの噂を裏付けるような記事を掲載した。デ・モルゲン紙は、ファンロンパウ首相のEU常任議長任命がドイツの反対で阻止されることはないとのドイツの駐ブリュッセル大使の発言を報じた。しかしドイツ大使館はこの報道を否定し、「ドイツがベルギーのヘルマン・ファンロンパウ首相をEU常任議長候補者として考えているとの報道は正しくない」との報道声明を発表した。

原題:EU droht Streit ueber neue Fuehrungsspitze




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