2000年11月6日(月)16:09

イギリスはEUの拒否権を断念しない意向

バーミンガム(ロイター)

イギリス政府は、租税法と移民法ならびに社会福祉関係立法の分野で将来は拒否権を断念するよう求めた欧州委員会の要求を退けた。「この見解でイギリスは孤立しているわけではない」と月曜日バーミンガムで行われたイギリス産業連盟の会議に出席した欧州大臣キース・ヴァズは会議の枠外で述べた。「12月のニースのEU首脳会議まであと数週間激しい交渉が続くであろう。」

同じ会議において欧州委員長ロマーノ・プロ−ディは、多数決決定の導入によりイギリスにとっては不都合な措置を阻む可能性が制限されるのではないかという見解に反論した。多数決決定の導入はむしろイギリスの望むイニシアティブへの道をひらくものである。EUの東方拡大がいよいよ現実問題となれば、本来加盟6ヶ国を想定して作られたシステムではもはや先に進むことはできない。欧州はイギリスがEUにおいてその正当な指導的役割を果たすことを望んでいる。「しかし選択はあなたがたの手にある…指導的役割かそれとも取り残される国となるか」とプロ−ディ委員長は語った。

原題:Grossbritannien will auf EU-Vetorecht nicht verzichten