2000年11月24日(金)15:24

フィッシャー外相とヴェドリヌ外相が率直な話し合いを行う


両国のEU改革に関する意見の相違に関して − 個人的な緊張関係は「処理、解決された」

AP通信員クラウディア・ケマー

ザグレブ(AP)

ニース首脳会議をちょうど二週間後に控え、ドイツ連邦外相ヨシュカ・フィッシャーとフランス外相ユベール・ヴェドリヌは、欧州連合の機構改革に関する両国の意見の相違を解消しようと試みた。両外相は金曜日ザグレブでのEUバルカン首脳会議を終えた後、比較的長い時間をかけて会談を行った。その直後フィッシャーは、改革の熱意に欠けるとの非難を受けているフランスを擁護した。「私は議長国フランスの取り組みに対する批判に与しない」と同外相は述べた。ヴェドリヌは、重要な事態を前に「緊張が高まる」のは普通のことである。雰囲気は「いささか電気を帯びている」、と述べた。

両者は個人的な不協和音も一掃した。フィッシャーをフルート吹きになぞらえたヴェドリヌの比喩について、フィッシャーは「私にはまったく音楽の才能はない」と簡潔にコメントし、この件は自分にとっては「処理され解決済み」だと考える、と述べた。ヴェドリヌ外相はフランスの日刊紙『リベラシオン』とのインタビューで、同僚であるドイツ外相の欧州政治のビジョンをフルート吹きの約束に喩えて、ハーメルンの笛吹き男の連想を喚起させた。ヴェドリヌ外相は、私はフルート吹きという言葉で欧州の将来について最大限の想像を繰り広げるすべての政治家を諷刺的にほのめかしたのであり、この物語のドイツ語におけるネガティブな響きについては知らなかった、と語った。

ちょうど二週間後に控えたニースEU首脳会議で合意に至らねばならない欧州連合の機構改革に関する協議は、現在のところ足踏み状態である。フランスに対してはこのところたびたび、自国の利益を追求するあまり、議長国の職務である調停者の役割を忘れているとの批判が寄せられている。ヴェドリヌ外相は、機構改革に関する協議は困難なものであり、決定に至るまで困難なままであろう。おそらく解決は12月7日の木曜日に始まる首脳会議の開催後、土曜日(9日)か日曜日(10日)になるであろう、と説明した。ニースの欧州理事会の課題は優に首脳会議の二回分に相当する、と述べた。

「フランスは困難な二重の役割を担っている」とフィッシャー外相は議長職に理解を示した。同時に外相は、フランス政府は欧州統合のエンジンとしての役割から退いたわけではない。これまでの加盟国と新加盟国、大国と小国との力関係のバランスをとるのが今は大事なのである、と強調した。

欧州連合の諸機構と決定手続きの改革は、新加盟国が12に及ぶ欧州連合の拡大の前提である。問題となっているのは、将来の欧州委員会の上限規模、閣僚理事会における票の再配分、多数決決定の拡大および統合を望む加盟国の先行統合の可能性である。フィッシャー外相は、私は楽観的な気持でニースに赴くと語った。

原題:Fischer und Vedrine sprechen sich aus
Ueber Differenzen ihrer Laender zur EU-Reform - Persoenliche Spannungen "abgehakt und erledigt"