2007年10月12日(金)17:10

ポーランドの大統領はEU首脳会議の合意を確信

ベルリン(AFP)

リスボンのEU首脳会議まで一週間を切り、ポーランドのレフ・カチンスキ大統領は訪問先のベルリンで、EU改革条約の協議が成功裡にまとまるとの期待を表明した。統領はドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)と首相府で会談し、「私は成功するものと信じて疑わない」と語った。メルケル首相は、晩餐会の席でカチンスキ首相と「まだ残っている議論」を片付けたいと述べた。目下のところEU外交筋も、数ヶ月にわたるポーランドとの論争が解決すると見ている。

カチンスキ大統領は10月18日と19日の首脳会議に向けたベルリンの首脳会談できわめて楽観的な観測を表明した。「私のところに届く情報がすべて真実ならば、首脳会談は成功するだろう。」しかし大統領はまだ解決しなくてはならない問題が二つ三つ残っていると述べた。カチンスキ大統領もメルケル首相も、どのような争点をこれから話し合うかについては明らかにしなかった。

EU外交筋は、意に反するEU決定を延期する権利をEU改革条約に文言化すべきという要求をポーランド政府が取り下げたと伝えた。ポーランドは「条約外に」定めるという拘束力の低い形で納得したという。外交筋によれば、ドイツや他のEU加盟国はいわゆるイオアニナ条項を純粋な宣言の形に留めるよう望んでいる。宣言であれば拘束力は低く、取り消しも容易である。

イオアニナ条項は、僅差の決定の場合、歩み寄りを求めて反対の国々との間で交渉を続けることを定めるものである。外交筋の情報によれば、この取り決めはすでに今の段階でも決定を「数週間」延期できるが、延期は最長で3ヶ月、すなわち次のEU首脳会議までという。6月の先の首脳会議ではドイツ議長国のもと、EU改革条約の枠組みに関する交渉が行われた。改革条約は当初計画されたEU憲法に代わり発効を目指している。

カチンスキ大統領はメルケル首相との会談前、二国関係の問題についても協議する意向を表明し、ドイツ・ポーランド関係は「著しい前進」を遂げたと強調していた。一方、キリスト教民主同盟のエルマー・ブローク欧州議員は、意図的に反ドイツ的発言を選挙戦に利用しているとしてポーランドを非難した。ポーランドでは10月21日に議会選挙が行われる。

原題:Polnischer Praesident ueberzeugt von Einigung bei EU-Gipfel




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