2000年10月23日(月)18:26

EU消息筋:EUの小国が改革への姿勢を調整

ブリュッセル(ロイター)

将来の欧州委員会の規模をめぐりドイツやフランスなどの大国と争っているEUの小国は、EU筋の情報によればそれぞれの立場の調整を始めたという。これにより小国は、将来は必ずしも常に各国が欧州委員会に委員を送らないとする改革案を大国が押し通すのを妨げる意向である、とブリュッセルのEU外交筋は月曜日に伝えた。欧州委員会の問題で小国の首都の間で「かなりの回数の電話連絡」が行われたという。フランスの欧州大臣ピエール・モスコヴィッチは、EU諸国の過半数は小規模の欧州委員会という案に反対していると述べた。

ブリュッセルにおけるEU改革に関する協議ではポルトガル政府の情報によれば進展が得られなかったという。ポルトガルの欧州大臣フランシスク・サイシャス・ダ・コスタは協議を終えて、欧州委員会の規模に関しては依然として大国と小国の立場に大きな隔たりがある。それゆえ「憂慮している」と語った。

フランス、ドイツなどEUの大国の政府はビアリッツにおける先日のEU首脳会議において、将来欧州委員会は必ずしも常に各国の委員から構成されないとする提案を行っている。正確に言うならばこれらの大国は、EU諸国が一定期間のみ自国の代表を委員会に送るとする輪番制を提案したのである。これは、欧州委員会がEUの拡大後に27あるいはそれ以上の委員数に拡大するのを避ける目的であった。

現在は5つの大国が各2名の、他の中小諸国が各1名の代表を欧州委員会に送っている。EUの小さな国々は、この大国の提案に賛成した場合、小国および欧州委員会が影響力を失うのではないかと恐れている。欧州委員会の規模をめぐる論議は、拡大に備えるためのEU改革をめぐる議論の一部である。

さらにモスコヴィッチ欧州相はパリで、「一国一委員の規定は過半数の国々の支持を得ている」。しかしフランスはあくまでも輪番制を主張すると語った。EU改革に関しては12月のニースにおけるEU首脳会議で決定される予定である。

原題:Kreise: Kleine EU-Laender koordinieren Position zu Reform