2001年9月5日(水) 16:58
メルク(AP)
いわゆるドナウ小首脳会議は水曜日、欧州連合の根本的な改革を要求した。下オーストリアの都市メルクにおける会合において、バイエルン州とバーデン・ヴュルテンベルク州の州首相ならびにオーストリアとハンガリーの首相は、とりわけEUの東方拡大について意見を交換した。
「明確で市民に理解できる権限分割なしには、ますます欧州統合懐疑主義の高まりに向き合うことになろう」とバイエルンのエドムント・シュトイバー州首相(キリスト教社会同盟)はほぼ2時間に及ぶ協議を終えて語った。同州首相は州と地域の発言権の拡大、政治と司法の密接な協力、および欧州連合の農業政策の構造改革を求めた。
「権限分割を試験台に乗せることは、EUの存立に関わる問題である」とバーデン・ヴュルテンベルク州のエルヴィーン・トイフェル州知事(キリスト教民主同盟)も述べた。2日間のドナウ小首脳会議を招集した下オーストリア州のエルヴィーン・プレル州知事は、様々なレベルの政府首脳の協力関係を「欧州の可能性のモデル」と評した。国民国家が地域や州と協力すれば、水平の情報基盤と並んで垂直の情報基盤が得られる。これは「一層の市民の理解を求めるために緊急に必要なこと」なのである、と同州知事は語った。
ドナウ首脳会議は、ドナウ河流域の4州国の間で多岐にわたる協力関係を深めようと、去る2月ウルムで始まった。これまで具体的に決定されたのは、ブダペストに2002年秋発足のドイツの大学を開設する件、ならびに生徒および職業実習生の交換拡大である。また会議参加首脳は、道路から水路へ貨物輸送を移行させることを目指している。シュトイバー州知事は、社民党と緑の党の連立政府に対して、そのためにバイエルン州のフィルスホーフェン附近のドナウ河を拡幅するよう求めた。
ヴォルフガンク・シュッセル首相によれば、オーストリアにとってバイエルンとバーデン・ヴュルテンベルクはイタリアと並んでヨーロッパにおける最も重要な通商相手国であるという。シュッセル首相は参加首脳を代表して、速やかなハンガリーのEU加盟を求めた。すべての加盟候補国の進捗状況を一つのグループとしてまとめて評価することは誤りである。そうではなく、それぞれの国がそれぞれ独自の道を歩めるようにしなくてはならない、と同首相は述べた。
ハンガリーのヴィクトール・オルバン首相は目前に控えたEUの東方拡大を欧州の再統一と評した。同首相によれば次回ドナウ首脳会議は2002年3月にブダペストで開かれる予定であるという。
原題:Kleiner Donaugipfel fordert Reform der EU
Konferenz der Regierungschefs aus Bayern, Baden-Wuerttemberg, Oesterreich und Ungarn in Melk