2009年9月30日(水)17:46

アイルランドのカウエン首相はリスボン条約否決に警告

AFP

アイルランドのブライアン・カウエン首相は国民に対して、EU改革リスボン条約の批准を否決せぬよう強く警告した。金曜日の国民投票は我が国の近年の歴史において「最も重要な決定のひとつ」となると首相は述べた。大西洋の5つの小島ではすでに投票が始まっている。アイルランドは2008年6月に実施された最初の国民投票において、反対53.4パーセントで批准を否決し、EUを深刻な危機に陥れた。

カウエン首相は投票前の最後の演説で、この国民投票はアイルランドの将来がかかっていると訴えた。「私たちはEUとともに前進するのか、それとも未知の不確かな道を歩むのか?」批准否決はアイルランドの景気後退に終止符を打つという望みを葬り去り、欧州連合を大きな闇の中に突き落とすことになる、とカウエン首相は警告した。

一方、批准承認は危機に見舞われたアイルランド経済の回復に向けた「決定的な一歩」となろう。承認によりアイルランドは投資家や企業に対して、アイルランドが今後とも「ヨーロッパの中心に」とどまることを示すことができる、とカウエン首相は述べた。首相は否決された場合の三度目の国民投票の可能性についてはきっぱりと否定した。

離島ではこれまでどおり、悪天候の場合でも開票が滞りなく行われるよう、投票開始が早められた。しかしこの離島における水曜日の投票は全体の結果にはほとんど影響を及ぼすことはないと見られる。というのも5つの島を合わせても住民は750人に過ぎないからである。もっとも小さなアイニッシュフリー島Inishfreeは7人しか住んでいない。大多数のアイルランド国民は明後日の金曜日に投票を行う。リスボン条約ではEU常任議長職の創設などが定められている。

アイルランド国民を批准承認へと動かすべく、アイルランドの中絶禁止や税政ならびに軍事的中立はリスボン条約でも不可侵であるとの保証が与えられた。先週末の世論調査では条約に対して明確な支持の傾向が明らかになっている。

原題:Irlands Premier Cowen warnt vor Nein zum EU-Reformvertrag




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